かまじゅう会ブログ(ボードゲーム噺)

沖縄で平日朝からボードゲームが遊べる会の報告用とボードゲームの事を書くブログです。

王と枢機卿 日本語版のススメ

何故か先日ハンザの記事を書いたばかりなのに、シャハト先生のこの大傑作を紹介することになろうとは。きっかけはこのやりとり…

 

 

正座待機されたら、書くしかないでしょーw

 

そんな、なかとーさんは北海道は旭川在住のイケメンボードゲームブロガーです。

ブログはこちら↓

https://www.unibodo.com

 

王と枢機卿のざっくりとした紹介

ホント長年世界中の人に遊ばれて、リメイク版も今年で3つ目が出るくらい愛されてる作品なので皆さんご存知かと思われます。なのでこの記事は作品自体の魅力はコンパクトに紹介させていただいて、別の角度からの切り口を見せていこうかなと考えてます。では。

 

王と枢機卿(Michael Schacht 2000年)

作者はハンザの紹介時に熱く語ったシャハトさんです。3〜5人。BGGでは50-60分とありますが、30分くらいで終わります。驚異のスピード感があるエリアマジョリティの傑作です。

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大胆に色分けされたヨーロッパ各国に修道院コマ(家)と枢機卿コマ(円柱)を配置して、各エリア毎にそれぞれの駒の最大配置数を競い合います。

駒の置き方はそれぞれルールがあり、3枚の地域カード(1色につき2国選べる)を使って2個までのコマを1つの地域に置くことができます。

ともすればダウンタイムが長くなりそうなジャンルですが、このカードプレイのおかげで選択肢は狭まりとてもスイスイと進行していきます。

しかしながら、シャハトさんの真骨頂である得点システムのおかげでとても心地よいジレンマを感じられる傑作となってます。

 

後の作品にも多大な影響を与えたとされる、得点システムはBGGにて日本語版ルールが公開されてますので興味ある方は是非ご覧になって下さい。拡張ルール入れても4ページというコンパクトさです。

https://www.boardgamegeek.com/filepage/101654

 

 

日本語版が完璧過ぎてヤバい

そんな名作ですが、2014年に熊本のゲームフィールドさんというショップから日本語版が発売されてるって知ってますか?今回の記事、この日本語版の素晴らしさを伝えることをメインに据えようと思います。

それくらい完璧なんです!元版しか遊んでなくて何を今更…とか思う方もいらっしゃるかもしれませんが、是非とも日本語版を手に取っていただきたく取り上げようと決意しました。

以下、その日本語版だけにある魅力をお伝えします。

 

箱絵のロゴなどのアートワークが完璧。作品愛に溢れている。

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まずはこのロゴ!素晴らしくないですか?

ちなみに元版は↓

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比較しても遜色ないし、あわよくば勝ってないですかねコレ!?「と」と「&」のデザインを寄せてる所なんか神ロゴですよコレは!

自分は圧倒的に日本語版が好きなんです。サイコロ堂にはこのGold Sieber版があるんですが、実際に見ても日本語版は原作の雰囲気を残しつつちゃんと日本語ロゴであるという至高の出来栄えだと思います。

 

 

さらに中身にも手を加えてて、

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日本語版は色覚障害対応してるんです!この細かい気遣い、恐れ入ります。

これも元版は↓

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特に緑色が他色と判別つきづらいのですかね。他の色もよりハッキリとした色に変更しているようです。

 

こうした、大胆な変更をやり遂げられています。

これはただ日本語ルールをつけて出すだけじゃ許さない、ショップさんのただならぬ作品愛が伝わってきますね。

作者であるシャハトさんとも交渉をしっかりとなさって改変されてると聞きます。作者への深い尊敬と惚れ込んだ名作をより多くの人に遊んで欲しいという想い…こんなお店が日本にあることに感動&感謝です。

 

 

なんと拡張が2つも!2人用ルールもあるよ!

はい、これが決定打です。なんと日本語版には、拡張が2つも入ってるんですよ!凄くないですか?

正に決定版です。それでは2つの拡張を簡単に紹介しますね。

 

拡張:バチカンルール

これは得点システムに深みを与えるルールです。

各地域の修道院枢機卿の得点を跳ね上げる、回廊と審議会を示したバチカンボードなるものが加わります。

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プレイヤーはここに枢機卿コマを送り込むことで、その地域の修道院枢機卿の得点を倍に出来ます。

このちょい足しルールが程よくゲームに深みをもたらし、基本を遊んでちょっと味気なかった場合には是非これを導入して遊んでみて下さい。

きっと唸るはずですw

 

拡張:対決ルール

王と枢機卿、紹介では3人からとありますがなんと日本語版は2人用ルールが入ってます!そしてこの2人用ルールが秀逸なんですよ!

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2人用で追加されるカードです。

王というダミープレイヤーを入れて遊ぶんですが、この王が支配している地域を取り合うんです。

また王の駒もその手札の中でですが、プレイヤーがどこに配置するか選べるのです。

自分に有利になるように、うまく王という存在を使わなければならず通常のプレイとは違った面白さを体験できると思います。

 

 

結論。みんな、日本語版を買おう

いかがでしたか?王と枢機卿 日本語版いいでしょ?

カードをプレイしてコマを置くだけなのに、ここまで深みと切れ味を感じるゲームは中々ないと思います。そしてこの愛に溢れる日本語版の存在。

こうした作品への尊敬と愛情を込めて日本語版を作ってくれるパブリッシャーが日本にあるという事に、改めてこの記事を書いてて感謝したい気持ちになりました。

これはまさに王と枢機卿の決定版ですので、遊ばれてなくて興味のある方は是非まだ手に入る内に日本語版を買われることを強く強くオススメします。

 

ゲームフィールドさんの通販ページはこちら↓

http://gamefield.sakura.ne.jp/products/detail.php?product_id=452

 

忘れてましたが、マップボードも両面仕様で3-4人戦用マップも日本オリジナルで入ってるそうです!

いやあ、これは持っといても損はないと思いますよー。

何度も言いますが、後悔なきよう手に入る内に購入されることをオススメします。

 

ではでは。